« まだまだ厳冬期 | トップページ | 三田原山 2015.2.7 »

2015.02.02

山岳ファーストエイド講習会 2015.1.30~2.1

富山県の立山山麓で山岳ファーストエイドの講習を受けてきました。
Aしかし、3日間とも良く降りました。

 日本登山医学会認定山岳ファーストエイド講習、全6日間のうち今回は冬の3日間講習が開催され、受けてきました。講習は1月30日~2月1日の日程ですが、立山は少し遠く、雪の心配もあったので前泊のために29日に立山入り。つまり3泊4日。1月29日(木)18時半頃に現地着。場所は立山駅のすぐ横にある国立登山研修所。アルペンルートが閉鎖している時期にここに来るのは初めて。辺りは閑散としています。

B施設内から見た風景。左手すぐ横が立山駅。冬だから新鮮。

C館内は綺麗。2段ベッドが2列あって快適。

 館内も数名の前泊者がいるのみで静か。部屋は2段ベッド×2の4人部屋。風呂も大きく快適だ。食事は作られていたので、それを食べた。なんと1年前の山岳研修で会った南アルプス白根御池小屋のT妻氏と再会。ビックリです。懐かしい!
 翌日は初日なのでゆっくり9時スタートです。メインの講師は三浦雄一郎エベレスト隊のチームドクターで有名な国際山岳医の大城和恵先生。この先生はイモトアヤコのサポートドクターでも知られています。カリキュラム自体が国際山岳連盟医療委員会、国際山岳救助協議会医療部会、国際山岳医学会、Wilderness Medical Societyのガイドライン、コンセンサスに則り日本の病院内医療、救助実態、法規と整合性を配慮した内容。そう、今まで何回も受けた講習とは違い、講師は全員が医師です。医師からファーストエイドを受講できると言うことで、これ以上の講習はありません。しかもバックアップは富山県警山岳警備隊。

E_2ある日の夕食。利用料格安に付き、基本的に質素です。

F_2朝食はいつもこのワンパターン。納豆が救いか。

G_2風呂は改築したのか新しい雰囲気。

 結果から言うと内容が濃すぎて参りました。心臓発作に脳卒中、火山での注意点や溺水、雪崩、凍傷などかなり詳しく教育を受けられ、もはやファーストエイドの域を超えているとさえ思えました。特に3SABC…の徹底が凄い。火山の事や、回復体位などの最新のメソッドを斬新に刷り込まれました。ノートを取る間もない位に進行も早く、最初は付いていけるかなと思ったほど。個人面談まであります。途中bcaのエアバッグなど最新の雪崩対策ギアの体験会などもあり、3日間、気が休まる瞬間が全く無かったです。

 1月30日(金)はとにかく3SABCの繰り返し。5人ほどでクラス分けして1人の講師と富山県警山岳警備隊の人が付きっきりでABCの反復。全員が完全にできるまで繰り返しです。ま、基本なので当然ですが、見る部分が繊細なので過去に他団体で講習を受けた人も戸惑いを感じるほど奥深く追求します。

 1月31日(土) は朝の1時間でABCの復習。その後は心臓発作や脳卒中、実はAED って…と言った話しなど。そして私に凄く関係している雪崩埋没と低体温症の処置。これ、凄くためになりました。受けてよかった!午後は屋外シナリオトレーニング。かなり強めに雪が降っていたけど、まさにリアルに冬山でのトレーニングができました。

 夕方からは雪崩エアバッグの体験。私が一番に体験させて頂き、その後は体育館に移動して、各班で2回づつ体験をしました。夜も続きます。溺水やアバランチビーコンの特性チェック、雪崩埋没者のV字ショベリングなど、そして、筆記テストと結果発表、個人面談と続きます。班のメンバーでファーストエイドキットの見せ合いなどをやり、意見交換。気が付けば22時20分…。あの、講習は朝の8時から始まっているんですけど。そして〆にみんなで飲み会(笑)。もうどうにでもナレって感じ。bcaのデモで来ていたビルさんは私の仲間なので話しながら日本酒を頂きました。結局その日は風呂に入る暇もないまま、23時30分に終了。極めて不健康な一日でしたが、頭に入った情報量が半端ない。充実しました。

K2日目は屋外シナリオトレーニング。屋外に出た途端、何もできなくなる人がいます。
大事なことですね。これこそがセルフレスキューの原点ですよね~。

I_2体育館に移動してからラッピングの練習。この分野は私の得意技です。

J_2これって山での経験がないと難しいと思います。

L溺水と火山での注意点など。最新のメソッドが反映されています。

Mアバランチフロート。bcaのザックを体験。これ欲しい!でも高い。

 2月1日(日) 8時に冬山装備で玄関集合。毎日班分けがされますが、私、この日は大城先生の6班で冬山の現場で活躍する人だけを集めた班です。唐松山荘の中川さんもいます。裏山に入って、雪崩通報➝V字で掘り出し➝気道確保(人口呼吸・CPR)➝ラッピング➝ヘリでのピックアップ前の流れをやります。普通この流れを1回か2回やるのはよくある講習だけど、6人全員が1回はリーダーが当たるように1巡し、さらにその後に2回やって合計8回…。こんなの初めて、と言うか有り得ません。お陰様でこの流れ、今までに増してさらに自信が付きました(笑)。

N最終日は終日屋外。雪崩救助のシナリオトレーニングを延々。
レスキュー、そしてファーストエイドの集大成が試されます。

Oこのメンバーで頑張りました。この班は雪国の現場プロばかりを集めたとか。
選ばれし勇者の一期一会に感謝。最後は感動のフィナーレ。

 研修所に戻ってお昼を食べたら13時半からアンケート記入と履修証授与式、3日間の成果と苦労で体はヨレヨレ。その後は大城先生や他のスタッフにお礼を言って立山を後にします。終わりました…凄い講習でした。断言します。現存する日本のファーストエイド講習の断トツ最高峰です!
 しかし、正直この時間割、途中で辛かったです。休憩は殆どなし。行きたい時にトイレに行くシステム。ファーストエイドの講習は着替えも多く、今回は特に山岳ファーストエイドなのでザックも大きいです。部屋に戻っての準備に掛かる時間的ロスを考えると全く余裕のないスケジュールのまま突っ走った3日間と言う感じでした。それだけに中身も濃く、今回も多くの一期一会があり、この貴重な出会いこそが何ものにも替え難いものなのかなと思いました。

 大城先生や他の医師の方、富山県警山岳警備隊の方々、唐松山荘の中川様、白根御池小屋のK様、白馬のテレマークスクールでご活躍の園田様、柏崎消防のN様、新潟県消防防災航空隊のS様、東芝のT様、bcaの神田様、他名刺交換できなかった皆様も含め多くの方にご指導を頂き感謝申し上げます。そして、3日間と言う貴重な時間を皆様と共有できたことを光栄に思います。帰宅しても余韻が凄く、今まで聞けなかった謎も解明してスッキリです。講師=医師って言うのがやっぱり凄いですよね~。まだ夏に残り3日間の講習が控えていますが、まずはここで得た知識と技術は自分自身の大事なスキルとして高い水準で維持し、妙高山域での遭難防止、遭難救助に役立てたいと思っています。

|

« まだまだ厳冬期 | トップページ | 三田原山 2015.2.7 »

テレマークスキーの山旅」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« まだまだ厳冬期 | トップページ | 三田原山 2015.2.7 »