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2013.09.22

剱岳 後編 2013.9.22

 夜中の3時過ぎである。剣山荘から一服剣の登山道にはすでに数人の登山者が見えた。
A前剣を過ぎて暫くで後立山に朝焼けが。

 前回の剱岳登山も3時頃に小屋を出た記憶がある。確か暗い中、タテバイを登るというちょっと無謀な事もやりました。しかし、今日は嫁を連れている事もあって安全最優先の登山。ゴロゴロの登山道をまずは一服剣まで。ここから下って武蔵コル手前で前剣の壁に取り付くヘッドライトの列を見て絶句。こんなに急で長かったか?ここは浮石が非常に多く、落石注意。暗くて景色が見えないこともあり、いつの間にか前剣着。剣山荘から前後していた他の数人もこの辺りで休憩している。道はこの前剣から一気に険しくなるが、この頃から少しづつ東の空が明るくなる。
B平蔵の頭から見た剱岳本峰。カニのタテバイに登山者が見える。 

 あの映画上映後に登山者が増え、鎖やピンなどが相当整備されたと聞くが山の難易度が変わるわけではない。最初の洗礼は鉄板を渡って20mのトラバース。序の口である。ここで早くもビビるRuna。幾つかのアトラクション系鎖場を過ぎて平蔵の頭へ。ここ、登っている時はそれ程でもないが、遠くから見るとかなり危険な場所。この辺りからすでに数人が取り付いているカニのタテバイが見えてくる。

 平蔵のコルからガレ場を過ぎてタテバイへ。剱岳登山の中でもここだけは別格。落ちたら怪我ではすまない場所のひとつ。ルートは垂直に近い約50mの岩盤を登るもので毎年のように事故が起きている。前後に人が登っていると焦りと気遣いで集中できないので、人が途切れたところでRunaから。案外あっさり通過。最後のテラスに登り上げるところだけちょっと強引になる。後半は鎖やピンはなし。チムニー状の地形なので腕を生かして登る。この後、ガレ場を登った所で目の前に剱岳本峰がどっしりと佇んでいる。山頂まではそれほど時間はかからない。

Cカニのタテバイ。失敗が許されない場所。以前より整備されていた。

Dタテバイから振り返り見た別山尾根と周囲の山々。朝日が眩しい。 

 振り返ると前剣付近から恐ろしい数の人が登ってくる。この剱岳登山、ポイントは核心部の通過なのは勿論だが、週末に関して言うと渋滞の回避も大切な押さえどころである。歩く速度はみんな似たり寄ったり、対策としては早く出発するしかないのだ。
Eタテバイが終わると不安定なガレ場登りがある。落石注意。

G
 さて、山頂には20人近い人がいた。天候は雲が少し多い晴れ。遠くの山々が充分に見渡せる好天だった。修復中と噂の祠がなかったのは寂しいが、この剱岳の山頂は他のどの山よりも威厳があった。登ってきたガレ場を戻り、カニのヨコバイまで来るとまたしても緊張感が。ここは最初の一歩が全て。あとは鎖を頼りに文字通りヨコに進むだけ。ピンを足場に降り立った所から今度は長い梯子下り。がっちり固定されているので安心できる。この梯子を降りた所に木造のトイレがある。下りの核心部はここで終わり。平蔵の頭付近など、他に幾つか鎖場はあるが、麻痺しているのか?普通に通過できた。慣れとは恐ろしいものである。
H下りから見た平蔵の頭。高度感のある岩場だ。

Iヨコバイ通過直後のピン。この後長い梯子下りあり。下りの核心部。

 平蔵のコルはカニのタテバイ・ヨコバイを前後して交わる場所。ここでタテバイを見るとすでに酷い渋滞。待っている人の表情が怖い。登り・下り別ルートの平蔵の頭を越えるとまた鎖場通過。結局渋滞は前剣まで続いていた。これ…通過に何時間かかるのか。ここで我々は長く続いた緊張を解きほぐすべく、ザックを下ろして長い休憩。安堵感に浸ると同時に達成感が込み上げてくる瞬間だ。前剣から武蔵コルまでは長い下り。浮石が多いので落石注意。一服剣を経て剣山荘着は9時半、暗闇登山での時間待ちもあったが、およそ6時間で往復したことになる。まずは怪我なく下山できたことに感謝。
Jタテバイには長蛇の列が。自分ならこのストレスに耐えられるだろうか。

K平蔵コル付近には渋滞待ちの登山者が多数。

L渋滞は前剣まで続いていた。3連休の中日とは言え、酷いです。

 この後はテントを撤収し、ターミナルまで長い行程が待っている。剣御前も雷鳥平も半端ない人でした。そして室堂ターミナルも下山者が多すぎて長蛇の列。立山駅までの直行バスが臨時で出たのでそれに乗っての下山でした。いやぁ、疲れました。下山後は久々に島田のオムライスを食べに行く。今日は何を食べても太らないほど歩いたので特大を注文。笑える大きさだった。
M以前は立山帰りに必ず立ち寄っていた島田。久々のオムライス。

 しかし剱岳、いい山だった。前回登ってから12年、やはり他の山とは全く違う風格・威厳があり、それは下山したときの達成感の高さからも分かる。ベースを張り、そこからアタックすると言う形式も日本離れした独特の良さがあり、何度も通う人はそこに魅力を感じているのかもしれない。見てヨシ、登ってヨシ、下山してからもその良さが滲み出てくる数少ない名山だと思いました。

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コメント

剱岳、お疲れ様でした。

こちらも22日に剱岳に登ってましたよー!
たぶん吉田さんたちの何時間か後だと思いますが…
別山尾根はスゴイ人でしたねぇ~。
それを横目に見ながら人の少ない早月尾根を下りました。

投稿: たつの | 2013.09.23 08:38

たつのさん、こんばんわ。
北方稜線からですか。ニアミスですね。
別山尾根と言うか立山駅から剱岳山頂までの間、ずーっと都会の駅前のように人がいました(笑)。
秋の三連休が晴れたらこんなもんでしょうね。

投稿: 吉田 | 2013.09.23 19:51

秋色「剣岳」ですね~♪

10数年剣に行ってないので、楽しく拝見しました。

夏から続いた雨で山から遠のいてます。
2か月もすれば雪の便りも・・・
いかん!いかん!体力が落ち切ったぁ ^-^;

投稿: 木の芽沢 | 2013.09.24 20:24

木の芽沢さん、こんばんわ。
暫く更新ないなぁ、と思っていました。
猛暑と雨で我々もまともな山は久々でした。
気温も落ち着いたので、この辺りで体力回復しておきたいところですよね。

投稿: 吉田 | 2013.09.24 23:25

ご無沙汰しております、兵庫県の角田です。
私も同じ日に混雑を避けて早月尾根から剱に登っておりました。
私はもう少し遅い時間の登頂でしたが、山頂では写真を撮るのも並んで順番待ちでした。別山ルートは本当にすごい人でしたね。
早月ルートとはまるで別の山のような別山からの景色で、またそちらからも登ってみたいなと思いますね。
トレイル・ランの人が多くてびっくりしました。トランスジャパンアルプスレースの影響でしょうか?
鍛えればあのような登り降りができるんですねぇ。

もうすぐ雪の季節になりました。楽しみですね!

投稿: haru | 2013.10.01 15:45

haruさん、お久しぶりです。
なんと同じ日に剱岳ですか。
前回も別山尾根だったので、今回は早月尾根か…と悩みましたが、剣沢からみた剱岳がもう一度見たくて別山尾根にしました。
酷い混雑は雷鳥平からアクセスして承知していたので、早発ちで対処するしかなかったです。
いつか我々も早月尾根から登ってみたいです。

投稿: 吉田 | 2013.10.01 19:56

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